帝都神風倶楽部[ 第14帝國 ]

出 撃 記 録

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作戦名 帝都神風倶楽部[第参話]〜これは革命である!〜
会 場 池袋LIVE INN ROSA
日 時 2014年11月1日(土)
出撃リッター 風間 利之 少佐/黒崎 蓮 大尉/夜桜 星丸 少将/真嶋 新 少将/加納 友緒 中佐
ゲスト:翔馬(マーブル)
脚本・演出 風間 利之

マーブル翔馬氏との連続コラボレーション第3弾!若き革命家と黒崎大尉の運命が交錯する

近来、帝都において抵抗勢力によるテロ活動が活発化しており、その戦火は次第に各公國へも広がりつつあった。
鎮圧に奔走するライヒス・リッターであったが、奇襲を主とし日夜を問わず攻撃を繰り返す抵抗勢力の手口は正規軍の戦闘法とは全く異なり、然しもの歴戦の猛者揃いのリッターたちも、すっかり疲弊させられてしまっていた。

「革命などとふざけた持論を振りかざすテロリストどもめ…!」
苛立ちを露にする夜桜少将。

そんな中、なんとか戦況を好転させる打開策を…と、真嶋少将が一計を講じる。
黒崎大尉をスパイとして、敵の本拠地に送り込もうというのだ。 裏切ったと見せかけて、首謀者に近づき、捕えよと。
危険で重大な任務である…。しかし「必ずや成し遂げてみせます!」と力強く宣言する黒崎大尉。かくして、この戦局が変わるか否かは、黒崎大尉の潜入作戦の首尾に託されたのであった。

そのころ、帝都ではひとつの噂が飛び交っていた。
どうやら黒崎大尉がライヒス・リッターを裏切り、テロリストの側に寝返ったというのだ。 「ここだけの話…」と言いながら拡散して回っているのは、噂好きの加納中佐のようである。

やがてそれは風間少佐の耳にも入った。
回想する風間少佐。
「そういえば以前も似たようなことがあったな…。小官も特命を受け、テロリストの敵将を暗殺した。その功績により今の階級である少佐を拝命したのだった。」
そして、黒崎大尉も何やら面白そうなことをしているな、と、ひとり笑みを浮かべるのだった。

一方、敵の組織内部へと入り込むことに成功した黒崎大尉。
抵抗勢力の首謀者である翔馬は、実に魅力的な人物だった。
「軍事独裁政権を打倒し、皆が幸せに平和に暮らせる世の中を作る…!」
そう主張する彼は、ライヒス・リッターにとってはテロリストだが、 戦火により故郷や平和な暮らしを失った民たちにとっては最後の希望の光なのだ。

強い希望と信念をもつ翔馬の人物に惹かれた黒崎大尉は、なんとか和平交渉路線へ持ち込もうと提案するが……翔馬はあくまで武力行使による打倒…「革命」を主張する。

「難しいな…どうすれば犠牲を出さずにすむ?」ひとり思案にくれる黒崎大尉のもとに、ひょこっと唐突に風間少佐が現れる。 何故敵のアジトに!?と驚愕する黒崎大尉だが、風間少佐は素知らぬ風である。

黒崎大尉は「民の平和と幸せを願うのは、彼らも我々も同じ。余計な犠牲者は出したくない…なんとか和解することを望んでいる」と風間少佐に語るが、そんなものは理想論だと突っぱねる風間少佐。

そんなことはない、どこかに和解の道があるはず…!といい募る黒崎大尉に非情に言い放つ風間少佐。
“人はすべて、誰かの犠牲の上に成り立っているのである”
そう、いまこの物語も無限に存在する可能性のひとつでしかない。
幻創論の理の中では、今この時間も空間も、まったく別なものに変容する可能性があるのだ……!

突如真っ赤に変わる世界。
ここは戦火のただ中であるらしい。混乱する黒崎大尉。
そこに現れたのは、ライヒス・リッターの軍服をまとった翔馬。 どうやら、更新されたこの世界では黒崎大尉はテロリストの首謀者、翔馬はリッターであるらしい。
問答無用と襲いかかる翔馬に応戦するうち、発砲してしまう黒崎大尉。

呆然とする黒崎大尉のもとに、再び風間少佐が現れる。
……そう、これはかつて存在した過去。テロリストの首謀者を暗殺し、少尉から少佐へと階級昇進を果たした、かつての風間少佐の物語。
であるならば…変容した物語において成される事はひとつ。
テロリストの首謀者は「風間少尉」によって殺されねばならない。
こともなげに、黒崎大尉を手にした銃で撃つ風間少佐。
……かくして、この世界における黒崎大尉の役割は「テロリストのリーダーとしての死」という形で全うされたのだった。

変容した世界はどのような結末を迎えるのだろうか…?

不穏で緊迫感溢れる前半の物語から、オールナイト、CMコーナーでのクールダウン(いや、ヒートアップ?)を経て 後半は、いよいよ各々の役割が激しく交錯し、めまぐるしく変化していきます。

これまでの神風倶楽部の物語にも増して、全体におけるシリアス度がぐっと高くなっていたものの、勿論コメディパートも健在です。
極悪将軍カノーン様の経営する悪の組織「秘密結社 悪の華」の戦闘員募集会場へと、潜入捜査をすることになった黒崎大尉。 待ち受けるは、ちょっとおバカで頼りない首領のカノーン様と、カノーン様にかいがいしく仕えるデキる幹部、翔馬。
宿命のライバルは、風間少佐演じるオレ様で容赦ない攻撃が外道な赤いマフラーのヒーロー。

これはヒーローショーなのか何かの撮影なのか、ガチの戦いなのか??
前半に登場したシーンが少しずつ形を変えて展開する中、ヒーローの攻撃によって倒れたカノーン様と、幹部翔馬とが交わした約束…。
実はこれこそが物語のキーだったのです。

帝都神風倶楽部第参話は、風間少佐渾身の一作。まさに今迄の集大成とも言うべき作品に仕上がっていました。 かつての役割、人物、立場…すべてが入れ替わり、少しずつ変容しながら交錯する物語は、トリッキーで入り組んでいるように思えますが、一貫してひとつのテーマが根底に流れていました。

繰り返し劇中で語られるひとつのテーマ…「人はすべて、誰かの犠牲の上に成り立っている。 であるからこそ、自らの信念のもとに、自らが存在しているというこの事実を強く想うことが必要なのだ。」

あれほど犠牲を出すことを回避しようとしていた黒崎大尉の存在そのものが、既に犠牲によって選び取られていたのだという残酷な事実。

精神世界に存在するということは、自らの存在を強く想うこと。
たとえ、それが誰かを傷つけることに繋がったとしても…。
「自分は、この世界に有るんだ。この世界に存在し続けたい」 みずからの心から目をそらさず、立ち続けることを選ぶという…それは精神世界に生きる者の業なのだろうか。

自分の選択を自覚し、愕然としつつもそれを受け入れようと葛藤する黒崎大尉。…しかしその想いを乗り越えていくのは、黒崎大尉だけではなかったのです。
風間少佐も、翔馬もまた、それは同じ。いわばこの世界に存在することを選択した者すべてが背負うべきもの。 それぞれの想いのもと、世界に存在することを選び続けている…。

風間少佐が物語に込めたメッセージ。 もしかしたら、それは舞台に立ち存在することを決めた者としての、物語世界を超えた決意表明なのかもしれません。風間少佐と翔馬がその心を交わす静謐なラストシーンは、それを象徴するかのように、とても印象的なものでした。 あの無言のやりとりの中には、本当に沢山のものが込められていたように感じます。

そんな第参話のDVDは2015.2.22のイベントにて発売予定です。 会場でご覧になった方も、そうでない方も…ぜひみなさんの目でも確かめてみてください。

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〜 余 録 〜

三ヶ月連続の共演となった翔馬さん。タイトなスケジュールの中、信念に燃える若き首謀者を、みごとに演じきってくださいました!
物語の中での役割、心情、ひとつひとつを丁寧にご自分の中へと落とし込んで挑まれるその姿勢は、とても美しく、真摯なものでした。 もう、ゲスト出演者とは呼べないくらい神風倶楽部の世界にもとけ込んでおられて、コラボレーションとして最高の形で完成させることができたのではないでしょうか。

ゲストの個性を活かしつつ、帝國の物語世界へも融合させる…神風倶楽部としてもとても刺激的で新しい試みになりました。 ぜひまた共演できる機会がめぐることを願っております!


この日は、風間少佐のお誕生日5日前。なんと、黒崎大尉と臣民の皆様のサプライズで、こんな素敵なお祝いが…! 風間少佐、ちょっとウルウルしちゃってました。


今回を持ちまして、真嶋少将が帝國を卒業されました。 苦労人の上官として、いつもリッターを帝國を支えてくれた…のと同じくらい(いやそれ以上に)イジられまくっていた真嶋少将。 コミカルな演技と激しいリアクションは神風倶楽部においても、いつも場をなごませてくれました。 新しい世界でもますますの活躍をお祈りしております!

Photograph:Kaori Funakoshi